あちこち相談してずいぶんお預かりの期間が長くなってしまっていた Scotty Cameron の Trilayered NEWPORT ですが、やっと次の工程に移れます。
元々 TeI3 のインサートは縁が無い状態で埋め込まれていたのですが、今回のモデルはその後の仕様で白い縁取りがある状態のタイプになります。
このタイプのインサートはボディーとの間に隙間があるので比較的取りやすいイメージなのですが、ネジをすべて外してもびくともしない…。
更にヒートガンで熱を加えても逆に金属が膨張するのか更に取れなくなるイメージになってしまいます。
色々な業者に相談してやってもらっていたのですが、結局はどこもダメで手元に戻ってきたのが今月中頃。
ふと思いついてネジ穴の部分を均等に押せたらもしかしたら取れるのではないか?と思って構想を練りこんな感じの物を作りました。
アルミブロックに両面テープを貼り付けてその上にステンレス製のネジを6本立てました。
ネジの間隔は穴の間隔を計測してその穴に入るようにしました。その状態で下記のように万力に挟んでアルミブロックを押すとネジがある6点でインサートのプレートを押す感じになります。
最初はネジが折れることも考えていたのでゆっくり力を加えていくのですが、あまり動く感覚が無い…。そこで少しだけ熱を加えると徐々にプレートが押し出されてきました。
そしてついにインサートのプレートを外すことができました。
これまで TeI3 のカスタムは10件以上やっていますが、今回のが一番大変でした。早速その日のうちにヘッドをメッキ加工に出しました。
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